皆様こんにちは!
人口700万人の香港で100万人から200万人規模のデモが起きましたね。
逃亡犯条例の改正案に反対するというものです。
- 2019年6月9日:103万人デモ→逃亡犯条例改正案に反対
- 2019年6月15日:キャリー・ラム行政長官、逃亡犯条例改正案を延期すると発表
- 2019年6月19日:延期じゃダメだから、200万人デモが起きる。9月4日にキャリー・ラムさん改正案を撤回すると発表
これが改正されるとどうなるのかというと、刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡すことができます。
冤罪で拘束され中国本土で公平でない裁判にかけられる懸念が強まっています。
この一件は、どうやら香港がイギリスの植民地のだった頃のにまで遡るようですね。
今回は「逃亡犯条例とはわかりやすく!香港デモ5つの要求とアメリカ関与も!」と題してお送りさせていただきます。
逃亡犯条例とは何かわかりやすく!
逃亡犯条例は、1992年の香港がイギリス領だったときに制定されました。
「司法制度、刑罰の制度、人権が十分守られる政府とのみ犯罪人引渡しのできる関係を結ぶ」と強調されており、香港返還後も変わらないとしました。
逃亡犯条例は、犯罪を犯した人に適用されるもので、
「香港外での犯罪行為を犯した容疑者が香港にいた場合、犯罪者引渡しの条約や相互法的援助条約などの締結のある国同士の犯罪人引渡しに関する取り決め」のこと。
犯罪人引渡の締結があれば、他国からの要請があった場合、引き渡すことが可能になります。
逃亡犯条例の制定の背景~台湾での殺人事件
たとえば
ある2人の若いカップルが台湾旅行に行き、旅行先で女性の方が浮気をしてしまい、2人の間で争いになり男の方は彼女を締殺するという殺人事件がおきました。
容疑者は遺体を旅行カバンに入れて破棄して、自分は香港へ帰国してしまいました。
女性の家族は警察に通報して、犯人である彼氏であった男を捕まえますが、台湾と香港の間には犯罪人を引渡す条約がないため、容疑者の男を台湾に引き渡すことができなかったのです。
もちろん、台湾で起きた殺人事件なので、香港の殺人罪で訴追することができません。
台湾の殺人罪でなければ容疑者を裁くことはできないのです。
この事件は2018年2月17日に起きました。
2019年2月に香港政府は逃亡犯条例および刑事相互法的援助条例の改正案提出を発表しました。
香港デモは逃亡犯条例改正案に対するもの?
先の台湾事件をきっかけに、犯罪容疑者の引渡しを可能にする逃亡犯条例の改正が行われるわけですが、なぜ改正されるのにデモが起きているのでしょうか?
実は、この逃亡犯条例の改正案の引渡し協定の範囲が、中国にまで及んでいるからなんですね。
たとえば、習近平の悪口を香港の人が言うだけで、香港の一般市民が中国で裁かれてしまうことになります。
香港に来ている外国人や香港で乗り継ぎをしている人にも当てはまります。
結局、中国の支配下になることと同然なんですよね!
一国二制度
これは冒頭でも記しました、かつてイギリスの植民地であったころに遡ります。
香港は1997年にイギリスから中国に返還されましたが、そのときの協定では50年間、2047年までは「一国二制度」にするとしています。
いま現在、中国は「社会主義」ですが香港は「民主主義」です。
つまり、2047年までは自由や民主主義の制度が適用され、その後は中国の制度が適用されるというものです。
あと28年で2047年になります。
20歳の若者は48歳になっています。
このデモは単に逃亡犯条例改正反対のデモではなく、将来の中国支配からの抵抗と考えられます。
逃亡犯条例|香港デモ5つの要求とアメリカ関与も!
逃亡犯条例改正案の撤回を求めるデモは成功に終わりましたが、これで終わりません!
デモ隊の要求は「5つの項目」に拡大しています。
この5項目の具体的な内容が何かというと
- 逃亡犯条例改正案の完全撤回
- 平和的な市民活動を「暴動」と定義しないこと
- デモ参加者の逮捕と起訴をやめること
- 職権を乱用した警察の暴行を追及すること
- 行政長官辞任と民主的選挙の実現
5について行政長官は、1200人から構成される選挙委員会で選出され、任期は5年で2期まで、立候補は中国政府の許可が必要で反中派は立候補できない。
このことからデモでは、直接普通選挙の実施を求めている。
1番については、実現させました。
2はデモ活動ではいろいろと破壊行為があるため「暴動」と見做されるんじゃないかとおもいますが。3も破壊行為がある中で、見逃すことはできないので難しいですね。4は結構警察による暴行が絶えないのでいいんじゃないんでしょうか。
5番目が一番大事で、最大の要求ですね!中国が共産主義なので簡単なことではないですが。
中国やアメリカがデモをやらせている?
以下は若者が議会を占拠したときの記事
香港の大規模デモが破壊活動に発展した。
若者ら数百人が1日夜、立法会(議会)に突入して議場などを一時占拠したのだ。香港政府は徹底的に取り締まる姿勢を見せているが、突入を扇動した一部の若者が、親中派組織のメンバーに酷似しているとの未確認情報もある。政府にデモ制圧の口実を与えた過激行動の裏には、「謀略」が存在した可能性もありそうだ。
夕刊フジ
中国事情に精通する評論家の宮崎正弘氏は「親中派組織が関与している可能性は大いにあり得る。雨傘運動で商店街を壊した際にも、親中派組織が混じっていたといわれている。親中派組織は『黒道(コクドー)』と呼ばれる中国マフィアとほぼイコールで、関わっていた可能性はある。画像を見る限り、一般の学生が多くいたが、扇動者に引きずられたのではないか。
夕刊フジ
議会を占拠したりすれば、誰がみても違法行為と捉えられてしまいます。
弾圧してもよい口実をできてしまいます。
一方、アメリカがデモを支援していると中国政府が言ってます。
香港(CNN) 中国の華春瑩報道局長は8月1日までに、「逃亡犯条例」改正案の撤回を求めるデモなどが過去2カ月間続く香港情勢に触れ、「誰もが知っているように、米国の作品である」との見解を示した。
北京での記者会見で述べた。「中国は半自治区である香港への外国勢力の干渉は決して許さない」とし、「火をもて遊ぶ者は自らが焼身するはめになるだけ」とも主張した。
香港情勢に関連し、中国政府当局者による米国の介入への直接的な指弾では最も強い表現となっている。中国国内ではここ数カ月間、香港のデモの背後に西側勢力の工作があるとの臆測が流れていた。
CNN
中国がこうして破壊的な行為をし、弾圧しやすい状況を作ったと聞くと、ありがちなことだなと思いますね。
ただアメリカがこのデモを支援していると聞くと中々信じられない感じがありますね。
中国はウソ言ってるんじゃない?と思うところでしょう!
しかし、アメリカが独裁国家の民主主義国家を支援している事例はたくさんあるようです。
これはグルジア革命がアメリカのソロス氏によって起きたとする内容です。
<グルジア政変の影にソロス氏?=シュワルナゼ前大統領が主張[モスクワ 1日 時事]
グルジアのシュワルナゼ前大統領は、11月30日放映のロシア公共テレビの討論番組に参加し、グルジアの政変が米国の著名な投資家、ジョージ・ソロス氏によって仕組まれたと名指しで非難した。ソロス氏は、旧ソ連諸国各地に民主化支援の財団を設置、シュワルナゼ前政権に対しても批判を繰り返していた。>
おわり
さて皆様いかがでしたでしょうか?
今回は「逃亡犯条例とはわかりやすく!香港デモ5つの要求とアメリカ関与も!」と題してお送りさせていただきました。
香港でデモが起きていることは何となく聞いていましたが、香港市民にとっては自分たちの将来が中国に支配されるかされないかの瀬戸際だったんですね!
日本はどうしても政治に対して疎遠になってしまう傾向がありますから、香港のデモを通して香港がイギリスの植民地時代から今日にまできていることを知りませんでした。
また、こういったデモが謀略だなんて思うと世の名怖いですね汗
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
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